過去ログ - 「今どき魔王退治もないもんだ」【安価あり】
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17:名無しNIPPER[saga]
2015/11/05(木) 03:59:37.80 ID:FVJrEmYt0
「私の祖父が存命だったときは、私どもにも女神様の加護があったのか、領主殿のように海魔の被害を受けなかったらしいのですが。是非私も、亡き祖父が賜っていたという女神様の寵愛を取り戻したいものです」

領主「お祖父様が身罷られたのは十年前でしたかな。私も若い折、お祖父様には大変お世話になったものだから、あの方のお孫様である(…)様の苦労なさっている姿を拝見するのは心苦しい」

(領主がこちらを見る。周囲の男たちが一気に緊張する。懐に手をやるもの、手を腰の後ろに隠すもの。一様に、合図に即応できる態勢に入っている)

(領主の落ち窪んだ眼が俺を観察している)

「祖父は領主殿と親しい間柄だったのですね? 領主殿さえよろしければ、是非祖父の存命中のお話をお聞かせ下さい。祖父の所有していた大型艦の話や、祖父がどういう事業をしていたのか、お聞きしたく思います」

領主「(…)様がお望みであるなら、喜んでお教えいたしましょう。ええ、私が今手掛けている商売の話なども交えながら。祝宴が終わったら、私の居室までおいでなさい。面白いものを見せて差し上げよう」

「楽しみにしています。きっと滅多に見られない稀少品であることでしょうから。……おっと、もう着いてしまった。領主殿とはもっとお話がしたかったのですが」

領主「なに、まだまだ時間はたっぷりとある。今後とも、よい間柄であれば、ね」

「ええ。……私もそう願います」

(ドアをノック。領主の来室を告げて、部屋に入る)


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