過去ログ - 千早「12色のクレパス」
1- 20
150:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 00:54:15.69 ID:WfReZCwA0
 俺が子供の頃は、日本で冬季オリンピックをやっていてな。
 スキーの、日の丸飛行隊ってのに憧れて、俺達はブランコでジャンプしまくったんだ。

 プロデューサーさんのブランコは、どんどん加速していきます。


 当時、近所の公園には、ブランコの前に砂場があって、俺達はそれをK点と呼んだ。
 K点越えを目指して、頑張りすぎて足を骨折した奴もいたけどな――ふんっ!

 と言って、飛ぼうとしたプロデューサーさんは、ブランコから足を滑らせて転びました。

 さらに、四つん這いのプロデューサーさんの後頭部に、ブランコが当たっちゃって――。


 何で笑ったんだ、って、大笑いした私をプロデューサーさんは怒りました。
 慌てて私は、ごめんなさい! って必死に頭を下げます。

 何で謝るんだ、と、プロデューサーさんは聞き直してきました。

 頑張って飛ぼうとして、失敗したプロデューサーさんを笑うのは、失礼だから――。


 頑張る人を笑う奴は、ウチの事務所にはいないよ。美希もそうだ。


 プロデューサーさんは、呆気に取られた私の肩に優しく手を置いて、こう続けました。

 ここはコンディションが良くないから、次はちゃんと砂場がある公園に行こう。


 何で笑うんだよ、ってプロデューサーさんは、笑っちゃった私を怒って、笑ったんです。


 あぁ、私――頑張っていいんだって、すっごく嬉しかった。



<<前のレス[*]次のレス[#]>>
177Res/216.09 KB
↑[8] 前[4] 次[6] 板[3] 1-[1] l20
このスレッドは過去ログ倉庫に格納されています。
もう書き込みできません。




VIPサービス増築中!
携帯うpろだ|隙間うpろだ
Powered By VIPservice