151:名無しNIPPER[saga]
2015/10/25(日) 00:57:39.54 ID:WfReZCwA0
プロデューサーさんは、私と美希のケンカが演技だって、気づいていました。
だから、似たような演技がある、舞台のお稽古を見て――。
あの時からの、私達の成長を見たかったのかなって。
私は、どっちの演技の時も、必死でした。
だから――演技の出来が、どれだけ成長したかなんて、自分では分からないんです。
今の全部を出さなきゃ、美希には勝てないって。
ううん――美希に勝ちたいなんて、思っていませんでした。
でも、共演する以上、美希にふさわしい相手でいたい――。
出来ることなら、上しか見ない美希の中に、私の存在も、いさせてほしいって。
よ、よく分かんないですよね?
アハ、アハハ――い、今のは、カットってことで。すみません――。
そう、ですね――。
主役に抜擢されるなんて、思っていませんでしたから、夢みたいで――。
プロデューサーさんにも――見てほしかったなぁ、本番――。
プロデューサーさんはずっと、私達を、一生懸命見てくれました。
こんなに分厚い、おシゴト帳も、私達皆の分を作って――。
最期の最期までずっと、見ようとしてくれていたんです。
暗がりの中、自分の視界まで塞がっているのに――。
この、ペリドットのリボンを――一生懸命探して、見つけ出してくれたんです。
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