過去ログ - 【R18】「粉雪が身体を冷やすから…」【モバマス】
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68: ◆.SNq56nb7mzL[saga]
2015/10/26(月) 21:23:53.24 ID:zOjBPPhgo
***

「裏切った…?」
「はい、そうです。よくよく考えれば変な話です。
 俺の浮気を演出するのなら、最初の情事だけでよかったはずです。
 あの時の写真を、プロデューサー経由で愛梨に示せば良い。それなのに、留美さんはその後も俺と肉体関係を続けました」

プロデューサーは、「行くとこまで行くとは思わなかった」と言っていた。

それはつまり、留美の行動は、プロデューサーにとっても予想外の暴走だったのだ。

「それは… 確実な証拠が欲しかっただけよ。肉体関係という、確実な証拠が…」
「じゃあ、どうしてアナルセックスなんです? どうして普通のセックスをしなかったんですか?」
「それは! キミが嫌がったからじゃない!」
「そうです。でも、留美さんは俺にセックスを強要することができた。けど、それをしなかった」

彼は一旦言葉を切り、そして、慮るように声を落として、静かに言った。

「そして、今日の行動です。愛梨にフォローの連絡をして、わざわざ愛梨のスケジュールを弄ってまで、俺と愛梨の仲を修復した…
 コレ、当然プロデューサーは知らないことですよね? あの人の目的とは、全く合致しない行動です」

彼にそう言われ、留美の心は千々に乱れ始めた。

わからなくなったのだ。自分がどうして、そんな行動を取ったのか。

「私は……」

そうして、ある一つの答えが留美の脳裏をよぎる。

(まさか、でも、そんな……!)

彼が目の前に現れて、胸が高鳴った。

しかしそれは、これが初めてではない。

胸は、彼から連絡がある度に、高鳴っていたのだ。

そうして、言われた。

「途中から… いえ、もしかしたら最初から、手段と目的が入れ替わっていたんじゃないですか?」

言われた。

「浮気の証拠を作るためではなく、俺と肉体関係を続けることが目的になっていたんじゃないですか?」
「そんなこと、無いわよ…」

口では否定しながらも、留美の心臓は明確にそれを肯定していた。

「俺との関係を続けるために、俺が許容したアナルセックスをダラダラと続けて、
 そして、決定的な証拠を作っても愛梨に密告をせずに、逆にアリバイ作りに積極的になった…」

ロケ地でのシークレットアドレス作りを思い出す。

その他にも、ブラウザからのメールも留美が教えたものだ。

単純なことだった。それらの行動は全て、留美の好意から出たものだったのだ。

「留美さんは… 俺のことが好きなんですね?」

その言葉は、留美の心をメチャクチャに掻き回し、そして、優しく溶かした…


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