過去ログ - 白坂小梅「お芝居の仕事」
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9:名無しNIPPER[sage saga]
2015/10/25(日) 20:47:33.20 ID:pbBJgp4P0
(暗転、左手にカミソリを持ち姿見の前に立つ小梅がライトアップされる)

「じゃあ、少しだけ…君の体を借りるね」

その瞬間…私の心は急な眠気に襲われたようにふっと消された。

「彼女は僕が導くんだ…だから、不要な言葉しか発しない君たちは消えてくれ」

少年の声をした女の子は…

何度も…何度も…何度も…姿見に映る自分の首の部分にカミソリを這わせ切り裂いていく

そのたびに、断末魔のような声を上げ、女の子を蝕んでいた声が消えていく

少年は笑っていた。とても楽しそうに何度も何度もカミソリで姿見を切り裂いている

そして…最後の声が消えたあと…少年は笑いながら部屋を動き始めた。

(暗転、荷物が積まれた場所が背景になる)

「フフフ…ハハハッ…いいね。この子…いいよ…願望がありすぎて僕が休めないや」

少年の声で笑いながら荷物の中を漁っていく…そして…1つの鍵と本の1部を見つけた。

「あったあった…さて、ここから出て、この子の願望をかなえてあげないと…」

嬉しそうに鍵を握りしめながら…ドアに向かって歩き出す…

(暗転、チェーンで固められた入口が背景になる)

チェーンを開ける前に部屋を見渡しながら独り言を言い始める

「前の奴は備蓄が出来ればいいと言ったから叶えてやったのに、勝手に亡くなりやがったな…」

「僕を信じたのに、その結果を幸福と思わないなんて、なんて不幸者なんだ…」

「今回の子は…願望そのものが違うから…僕を信じて幸福な終末を迎えるだろう…」

「さぁ、納得出来ないカオスな世界から旅立つときだ!」

チェーンに付いた南京錠を解放し、ドアが開く…そして、その子は部屋からゆっくり歩いて出ていった。



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