過去ログ - 男「安価とコンマでラノベのお約束展開に立ち向かう」
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266:名無しNIPPER[saga]
2015/10/29(木) 17:45:42.73 ID:LIUuIUK50
室内を探してみたものの説明書のようなものは見当たらず、やむなく運を天に任せて装置を使うことになった男とツインテ。

男(変な所にだけは出ませんように……!)

祈りながら適当なボタンを押して、円筒形の乗降装置に入ると、浮遊感と共に装置が動き出した。

男(しかしなんでこんな凝った隠し通路が……学園都市全体が軍と関係あるから、その辺のツテなんだろうか……?)

考えている間にも、チューブの中を吸い上げられるようにして、体は上へと昇っていく。
おそらく校内各所の出入り口へと無数に枝分かれしているのだろう、時折上で弁が閉まるような機械音がかすかに聞こえたり、体の角度が変わったりもする。
一応視界がきく程度の内部灯はあるものの、閉所恐怖症には少々つらい移動手段だろう。
等と思いつつ、時間としてはほんの数秒程度だったろうか。

ツインテ「――ふわ!?」ムギュ

男「はあ!?」ギュウ

足元から何かの機械の作動音らしきものが聞こえたと思ったら、突如同じチューブの中にツインテが押し込まれてきたのだ。
一人ならまだしも、流石に二人で入るには狭い。互いの体が密着し、思うように身動きが取れなくなってしまう。

ツインテ「やっ、ちょっ、変なとこさわんないでよ!!」

男「ええいやかましいぞお前どっから入ってきた!」

ツインテ「し、知らないわよ! 私三番押して普通に入っただけだし!!」

男(……よりにもよって俺と同じ番号選んでたのかコイツ!)

これが誤作動なのか正規の仕様なのかは不明だが、同じ目的地を指定して同時に使ったせいで、混線というか、合流してしまったらしい。

ツインテ「え、なに、もしかしてアンタも三番選んだの? へ、へー、そ、それは偶然だったわねー」

男「……そのわざとらしさ、お前俺の操作見てから同じの選んだんじゃないだろうな」

ツインテ「ぎくっ」

男「…………おい」

ツインテ「しょっ、しょうがないじゃない! だっだって、どこに出るかもわかんないのに、へ、変なとこに一人で放り出されるかもって考えたら怖いじゃない!!」

男「出るタイミングずらすとかちょっとは考えろ! あーもうだからこの考えなしは――――!!」

ツインテ「うぐぐ、くっ、苦し……やめて壁に押し付けないで」

狭いチューブ内でもみ合い……もとい押し合いへし合いしながら、どのくらい時間が経ったろうか。
体感的には長かった気もするがおそらくは数秒程度のはずだ、やがて頭上で新たな作動音がし――



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