過去ログ - 【安価】七つの家で聖杯戦争RETRY【募集系】2 -SS速報VIP

過去ログ - 【安価】七つの家で聖杯戦争RETRY【募集系】2

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987: ◆BX96/KwFHU[saga]
2015/11/04(水) 20:57:09.71 ID:FGFW1QCJo

　アサシンとランサーの戦闘が始まった直後、周囲の茂みから無量の屍が大挙して現れ、その戦場を包み込むように隊列を整えた。
　規律あるその行動とは対照的に、その容貌は醜悪にして異様。
　腐肉を迸らせながら足を進める行路によって、大地は穢され、大気は淀む。

　ランサーはその悉くを、まるで煉瓦を積み立てるように丁寧に、一つずつ葬っていく。
　手元より放たれる槍の一撃が屍の胴を貫けば、それは立ち所に動作を停止し、動く屍から物言わぬ死体へと変貌する。

　一見、ランサーが無双の武勇を見せているかに思えるその光景だが、然しランサーは、着実に一歩、一歩と追い詰められていた。

　その主たる原因は、彼が自分のマスターを連れてきていたことに起因する。
　彼自身にとって屍の軍勢は肉壁程度の代物に過ぎないが、彼のマスターにとってはそうではない。
　魔術師とはいえ戦闘に秀でない彼女にとっては、狂乱する死者たちは一個一個が脅威であり、軍勢を為すならば即ち死に値する。
　さすればランサーは、その災禍がマスターに及ぶ前に、例外なく微塵に変えてしまわねばならない。

　しかし屍が築く隊列は均等にして無限。延々と続く攻撃の中、かのランサーと言えども全く揺らがずには居られなかった。

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　そして、不意に空いた風穴をこじ開けるように、アサシンが一刀、踏み込んでいく。
　好機を一瞬に見いだすならば、それを活かす手段は至高のものでなくてはならない。
　そしてアサシンはその秘技を有していた。
　名を『龍飛剣』と言う。
　それは時間軸の異なる下段からの斬り上げと、上段からの斬り下ろし攻撃を、同一の時間軸に収めて放つ魔剣。

　宝具に値しうる、彼女の必殺の奥義である。

【判定】　直感+2
123　炸裂
456　令呪回避
789　回避

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