過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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10: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/10/28(水) 17:48:21.70 ID:QdjJeYdN0
>民家
ハンター「只今」
母親「あらお帰り。今日は遅かったのねぇ」
助手「起きていらっしゃったのですか奥様」
ハンター「母様、先に寝ていて良かったのに」
母親「貴方が心配で眠れないわ。ハンター稼業は危険ばかりですものね」
ハンター「…今日は獲物を逃したので、代わりにバイトをしていました。これを当面の生活費にして下さい」
母親「あらあら。ありがとうねぇ、大事に使わせてもらうわ」
ハンター「今依頼されている獲物を捕らえれば…倍以上の報酬が入ります」
母親「そうなの。でもねぇ、お金の為に命を賭けることはないのよ。慎ましい生活で構わないから、貴方には無事に過ごしていてほしいわ」
ハンター「…これは俺の選んだ道です。俺は、死にません」
ハンターは上着を助手に渡し、自室に向かう。
元いた屋敷から、こんな粗末な民家に越してきたのは何年前のことか…。
ハンター稼業は大物を捕まえれば莫大な報酬が入るが、仕事柄収入は安定しない。
今の生活は母親に、貧困という苦労をかけている。
慣れない手つきで内職に打ち込むその手は、痛々しい程に荒れている。
それもこれも、全て魔物がこの世にいるせいで――
ハンター(化物共を狩り尽くし、元の生活を取り戻す…それが俺のできる、最大の孝行だ)
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