過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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2: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/10/28(水) 17:42:31.62 ID:QdjJeYdN0
魔姫「…しつっこいわねぇ〜」

魔姫は翼を広げ、全速力で宙を飛ばしていた。
だが彼女を追う者を振り切れず、段々苛立ちも増してくる。

魔姫「あーもうっ! わかったわよ、話くらいは聞いてあげるわ!!」

魔姫が地上に降り立つと、1人の男が姿を現した。

ハンター「…よう、化物」

魔姫「あーら、またアンタ? これで何回目のアタックかしら? 相当、私に惚れ込んでいるみたいねぇ」

覚えのある顔だった。この男には、何度か追われたことがある。
いつもは魔姫の逃げ切りという形で追いかけっこは終わるのだが、今日は地形が悪いのか調子が悪いのか、どうも振り切れなかった。

魔姫「で? 何か用かしら」

ハンター「とぼけるな。俺は残党狩りのハンター…王子の命令により、お前を捕らえる」

魔姫「あぁそう」

魔姫はそれを聞いても動揺しなかった。

魔姫「いいわ、遊んであげる。せっかく時間をとってあげるんだから、退屈させるんじゃないわよ」

ハンター「ふん」

ハンターは愛用のダガーを取り出し、構える。

ハンター「生意気な小娘が――思い知れ」

魔姫「こちらの台詞よ」

片や憎々しいと言わんばかりに眉間にしわを寄せ、片や相手を弄ぶかのような笑みを浮かべ――戦いの火蓋は切られた。


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