過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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3: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/10/28(水) 17:43:13.76 ID:QdjJeYdN0
一旦話は遡る。
それはハンターと魔姫が鬼ごっこを始める前のこと。

その日、ハンターは王子に呼ばれ、城を訪れていた。


王子「知っての通り、勇者が魔王を討伐したのはつい先日のことだが――」

王子「まだ世界は完全に平和とは言えない。何故なら魔王軍の残党が世界中に散らばり、新たな魔王に君臨しようとする者が後を絶たないからだ」

王子「今日は君に依頼がある…魔王軍残党を30匹近く狩ってきたという、腕利きハンター君」

ハンター「もったいぶらずに話してもらおうか」

無愛想に言ったが、王子は意に介していないようで「ふふっ」と笑いを漏らした。

ハンターは心の中で舌打ちする。
どうせ残党狩りの依頼だろう。依頼に不要な長い前置きやおべっかは、彼にとって気に入らない話題だ。
それにさっきから、作り物のような美しい顔に、作り笑いのような不自然な笑顔を浮かべる王子に、不快感を抱いていた。

王子「頼もしいね。君への依頼は標的のハンティング…ただし『生け捕り』限定だ」

王子「かなり手強い相手だよ。君といえど、簡単に狩れる相手ではないだろうねぇ」

ハンター「なら勇者に任せてはどうだ。あいつより頼りになる男もいないだろう」

王子「いやぁ。勇者は確かに強いけど『捕まえる』となると君の方が適任だ。それに勇者の性格上…逃げる獲物を捕らえるのは、好かないだろうからね」

ハンター「……」

王子「じゃあ期待しているよ、ハンター君」




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