過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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73: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/11/02(月) 19:00:46.53 ID:U0JZS91/0
魔姫(全く…女の子が男を背負うなんて、どういうシチュエーションよ)

助手「あそこです」

魔姫「あら」

助手に案内されやってきたのは、人里離れた屋敷だった。
屋敷と言っても外観からしてボロボロで、廃館のような雰囲気だ。

魔姫「あんたら、こんなとこで生活してるわけ?」

助手「いえ。家はありますが、この状況では戻れないでしょう。あれはハンター様のねぐらの1つです」

魔姫「ふぅん…。そういえばハンターってお母さんいるんでしょ、残してきて大丈夫なの」

助手「城に乗り込む前に避難済です。ご心配には及びません」

魔姫「あぁ、そう……」

ギシギシ軋む床を歩き、部屋のベッドにハンターを寝かせる。
呑気に寝息をたてるハンターが憎らしい。

助手「ありがとうございました。奥の部屋が空いてますので、貴方もお休み下さい」

魔姫「結構よ。もう私は行くわ」

助手「どこへ行くのですか?」

魔姫「…どこだっていいじゃない」

助手「失礼」

魔姫「え…っ!?」

助手は魔姫に手を差し出す――と同時に、

魔姫「きゃあぁっ!?」ドサッ

その手から放たれた衝撃波に、魔姫は倒れた。

助手「いつもの貴方ならこの程度、防御できたはずです。今はお疲れで力も出せないのでしょう」

魔姫「………」

助手「体をお休め下さい。万全の力を出せない状態で捕まっては、ハンター様のされたことが無駄になります」

魔姫「…わかったわよ」

何も反論できず、魔姫は廃館で体を休めることにした。




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