過去ログ - 魔姫「捕まえてごらんなさい、色男」
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85: ◆WnJdwN8j0.[saga]
2015/11/03(火) 18:36:38.14 ID:bh9UjSJo0
しかし…

王子「あぁ〜、容赦ないなぁ。殺す気?」

魔姫「はあぁ!?」

王子は何事もなかったかのように立ち上がる。これには、魔姫も素っ頓狂な声をあげた。
急所を避けたとはいえ、命を奪う一歩手前程度のダメージは与えたつもりだ。

王子「さぁ、戯れを続けようか。僕は楽しいよ、魔姫様」

だというのに、剣を構える王子はまるで――

魔姫「あんた、まさか…痛みを感じないの!?」

王子「さぁ、どうだろうねぇ」

曇りのない笑顔から、真相は読めない。

王子「でも魔法を使われたら、流石にこちらが不利だねぇ。…少し頭を使うことにするよ」ダッ

魔姫「あっ!?」

王子はこちらとは違う方向に駆けた。
その先にいるのは――猫耳だ。

魔姫「しまった!」

王子「さぁ〜て…」

王子は猫耳に向かって剣を振り下ろす。

魔姫「させるか――っ!!」

助けは間に合う。間に合うけど――

魔姫(猫に気を取られて、そこを攻撃される!!)

魔姫が使える遠距離からの魔法は攻撃範囲が広く、王子に向けて放てば猫耳を巻き込む。だから、接近するしかない。
危険だと、わかってはいた。だけど、猫耳を見捨てるなんて選択肢はなかった。

魔姫「猫っ…」

間に合った。王子と猫耳の間に入り込むことはできた。
だがその時既に、王子は攻撃準備を万端にしており――

王子「捉えたよ、魔姫様ああぁぁっ!!」

魔姫「――っ!!」




ハンター「全く…世話が焼ける」

王子「っう!?」

魔姫「…えっ!?」




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