27:名無しNIPPER
2015/11/02(月) 02:21:58.98 ID:YlVf3vwU0
地下鉄を何本か乗り継ぎ、アリのオフィス、小さな雑居ビルに着く。
アイシャ「ごめんくださーい」
留守なのだろうか? 返事がない。
アイシャ「あのー、どなたかいないかしら?」
ミナ「なんですか?」
アイシャ「あ、ミナちゃん」
ミナ「あ、アイシャさん、どうしたんですか?」
アイシャ「アリはいないかしら?」
ミナ「うん? いるよ、二階に」
ミナはアリを呼んできた、二階の事務所にいたらしい。
アイシャ「ごめんね、忙しい時に…」
アリ「いや、いいんだよ、半分観光できたような物だし」
アイシャ「あのね…」
アリ「こんなに早くに訪ねてくれるとは思わなかったよ、どうしたんだい?」
アイシャは事情を説明した。
ジムのこと、今まであったこと、色々な想いを旧友にぶつけてみた。
アリ「なるほど…ジムと喧嘩したんだね…」
アイシャ「ごめんなさい…NYではココ以外にアテがなくて…
あなたには迷惑よね…?本当にごめんなさい…」
アリ「いや、別にいいんだよ、ゆっくりしていくといい…」
アイシャ「あなたには昔から迷惑掛けてばかり…ごめんなさい」
アリ「そんなことないって……」
私はミナが淹れてくれたコーヒーを飲んだ。
濃いターキッシュ・コーヒーは、いつものアメリカンコーヒーとは一味違う。
美味しいコーヒーを飲んで不安な心も少しは落ち着いた……。
アリのオフィス、現在のところ一階は倉庫みたいになっていて、
アリ一家とカトーさんはそこに寝泊りしているらしい。
二階は事務室、まだ事業を開始していないものの、だいぶ散らかっている……。
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