過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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17: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:29:42.74 ID:8QRzfjZl0
「……隣にいるのはいいから、せめて肩から頭を離してくれ」
「減るもんじゃないのに」
「二重の意味でドキドキして寿命が減る」
「それは困るっす」
「わかればよろしい。ただその右手はなにかな?」
彼女の右手は不思議なことに俺の左手の上に置かれていて、指摘した瞬間ぎゅっと力を入れて握ってきた。
ジェットコースターのときよりも彼女の体温がはっきりと伝わってくる。
「机より下にあるっすから、他から見てもわかんないっすよ」
「そういう問題じゃない」
「そういう問題っす」
握る力が強くなる。
無理にはがすことだってできるのに、何故か体はそれを実行しなかった。
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