過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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2: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:01:38.86 ID:8QRzfjZl0
「らしさ、ってなんすかねー」
彼女は目の前に置かれた小さなカップを手持ち無沙汰気味に持って、なにかを期待するような視線をこちらに飛ばしてきた。
「会話に脈絡がなさすぎるぞ」
数分前は「秋といえば?」という話題だったはずなのに、エスプレッソとコーヒーが届いたのをきっかけに議題がすり替わってしまったみたいだ。
朝夜の肌寒さはどこに隠れてしまったのか。
夏の喧騒を洗い流すような澄んだ空気とは対照的に、陽気とも言える日差しが照りつけてきてわきの下にじわりと汗をかかせる。
平日の昼間。
カフェテラスにて。
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