過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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5: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:08:51.19 ID:8QRzfjZl0

一例をあげると、すっかり桜が散って木々の青さが目立ち始めたころまで遡る。
今話題のジェットコースターに乗ったときの話。

とにかく凄いんだと目をキラキラさせていた沙紀は、並ぶ時間がと俺がグズるのをわかっていたかのようで、いつの間に手に入れたのか、したり顔で優先パスを目の前に泳がせた。

「もしかして……怖いっすか?」

おまけにこんなことを言われたらウソとか本心とか関係なく「怖くないに決まってる」と言うしかない。
俺だって男の子だ。
男の子というにはいささか歳を重ねているけど。

普通なら一時間近く待つようなところが、並んで十五分もしないうちに自分たちの番まで回ってきた。
実は絶叫マシーンが得意でないこととか、まだ腹をくくれていないこととか、なんの準備もできないまま、気付いたら安全バーが俺の前にゆっくりと降りてきた。



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