過去ログ - 沙紀「ひとかけらの微熱を乗せて」
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8: ◆ksPx5/M7Wg[saga]
2015/10/31(土) 19:15:36.72 ID:8QRzfjZl0
たった数分前の出来事。
なのに地面へ足をついたときの感覚が久しぶりみたいで、とにかく変だった。
地に足はしっかり二本あるけど、片足で立っているフラミンゴの方が随分安定している気がしてならない。
「よ、予想以上に凄かったっすね。アタシの方が絶叫しちゃって……ちょっとフラフラっす。あの、腕借りていいっすか?」
返事をする前に俺の右腕が彼女の止まり木になると、再び柔らかな感触が神経を秒速で駆け抜ける。
しかもそのときの柔らかさったら前回の比どころじゃなかった。
ほぼ全開のパーカーから春らしい色のインナーが見える。
そこにある二つのふくらみ。
その日は春の陽気と言うにふさわしい天気と気温で、まわりを見渡しても比較的薄着な人が多く、彼女も例に漏れず春から夏への移行を感じさせるような服装だった。
そう、薄かったのだ。
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