過去ログ - 白坂小梅「あの子を……探してるんです」九十九一希「と、片目を隠した少女は言った」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/11/22(日) 13:10:17.60 ID:piWlzMOm0
小梅「火車……犯人……」
小梅「でも、生きてる人もいなくなってるし……あの子をさらったのと、このフェスタに来た人をさらったのは……火車じゃあないって思うよ。死体を狙うんでしょ? 化け猫の火車って……」
一希「いやそれにも理屈がつけられる。そのものかどうかは分からないが、火車だったとしたら――」
一希「――!?」
言いかけたその刹那、視界に入った『現象』におれの意識は惹きつけられた。
ゆらりと、夢遊病者の様な歩き方で……群衆を離れ、路地裏へと吸い込まれていく少女。
周囲からはゾンビの物真似とでも思われて気にも留められていない。
おれ自身、彼女単体の姿を見てもそこまで注意を傾けはしなかっただろう。
彼女の向かう路地裏に溜まる影を見て、背筋にすさまじい震えが走らなければ。
一希「なんだ……あの路地裏に潜んでいるのは」
理屈も論理も超越する、圧倒的な畏れの本能。
あの薄暗がりにすさまじい闇を見る。
――――『なにか』がいる。確実に。
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