過去ログ - 白坂小梅「あの子を……探してるんです」九十九一希「と、片目を隠した少女は言った」
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97:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 13:54:16.24 ID:piWlzMOm0


小梅「きゃ……ぁっ!」



その時強風が頬を叩いた。


路地裏に収束した風は猛烈な勢いをともなって暗がりを席巻し、壁を叩き地を削り、軋むような音を立てる。




――――ぐ、ぐ、ら、ぐ、ぐ、らぁ




それは。
寂寥で、荒涼で、
悲痛で、死山で、血河で。

怨嗟に満ちた雄たけびだった。



喉が枯れた猫が絞り出した鳴き声のような、朽ちかけた歯車のうらみがましい稼働音のような。

形容しがたい音が周囲に雨の如く満ちていく。




悪魔が嘶いている……?

地獄に連れて行こうと気炎を上げているのか。




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