過去ログ - 未央「安価で他のアイドルに告白する!」
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731: ◆bdus5wZu/VP9[saga]
2015/12/14(月) 00:05:07.18 ID:DumkXuOQ0
彼女を助けることにテンパっていた頭が徐々に晴れると同時に、あーちゃんの柔らかい二の腕の感触が私の体にぎゅううぅ……と伝わってきて、これ以上彼女が流されないようにと思って強く抱きしめたその腕は、私に彼女のおひさまのような温かさを容赦なく刻み込んでくる。

未央「(う……だ、だめだ、落ち着いたら余計に緊張してきた……)」

気が付けば私たちは互いに腕を組みあう形で流れるプールに流されている格好なわけで……。ふと首を向けて隣を見ると、どうも……あーちゃんも同じように黙りこくってしまっている。
た、確かに、今更離れるのもなんか気まずいしね……。彼女の頬がなんだか赤く上気しているような気もするけれど、気まずさで緊張しちゃってるんだろうか。


未央「(どうしよ……なんか会話をしたほうがいいかな、やっぱり)」


そう言えばさっきから私たちは何も会話を交わしていない。
いや、そりゃ流れるプールにいるんだからリラックスしてればいいって話なんだろうけど、これだけ密着しちゃうとなんだか……わ、私まで変に緊張しちゃって、何か会話をしていた方が落ち着く気がする。

未央「(で、でも何を話そうかな……あーちゃんの好きな食べ物とか? あーちゃんの好きなテレビ? 定番だけど、でも今話すことかな……?)」

ど、どうしたものか。ことここに至って話す話題が見つからない。とはいえこのまま無言で二人で密着したままずっと流される……というのには、私の心臓が耐えられそうにない。
彼女の方を横目でちらりと見てみると、その艶やかに光を照らす濡れた髪が、余計に私の心臓をどきどきさせてしまう。

未央「(も、もうこの際なんでもいっか! よし、食べ物でいいや! あーちゃんって好きな食べ物ある? から会話を広げていってやる!)」

私は彼女に話しかけるため、あーちゃんの方に向き直り、すうっっと一つ息を吸い込んだ。




――腕に伝わる暖かい体温。長い睫毛。太陽のような香りのするつややかな髪。
至近距離で染み込むように感じる彼女のそれが、私を狂わせたのだろうか。



未央「あーちゃんってさ、好きな人いるの?」


喉から飛び出した言葉は、彼女の放つ魅力にあてられたかのように捻じ曲がった。


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