過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします
[saga]
2016/01/10(日) 01:21:17.05 ID:zKLz+BEyP
織莉子は瞳を閉じ、騒めく心を静める。
「落ち着け、これは挑発だ」と。
「こんな言葉に心が折られてしまっては相手の思う壺だ」と。
何度も何度も自分へ、言い聞かせる。
織莉子「確かに魔法少女の寿命や、消滅という末路については、私も思うところがあります。
私たちとしては、少しでもそんな業の埋め合わせをするために。
魔獣を狩って人々の安寧を守ることで、この世界に貢献しているつもりです」
織莉子「それでは、不十分ですか?」
カガリ「うん! ぜーんぜん足りないっ!」
カガリ「だって大好きな人が死んじゃうことより大きな悲劇なんて、あるはずないでしょ」
織莉子は毅然とした表情をどうにか保ちながらも。
内心では、言葉の隙間から垣間見えるカガリの本質に怯えていた。
織莉子(不味い。彼女の心は・・・闇が深いどころじゃない)
織莉子(まるで深淵でも覗いているような気分。
ほんの少しでも油断したら、底へ引きずり込まれてしまうような・・・!)
カガリは発条が壊れた人形のように首を傾け、ゲラゲラと笑いかける。
カガリ「ねー、みんな。この世界のこと、好き? 魔法少女になったこと後悔してない?」
カガリ「答えてよ」
カガリ「ねー」
カガリ「ねー」
カガリ「ねぇー!!」
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