過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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名無しNIPPER
[saga]
2016/04/24(日) 01:44:20.57 ID:sIZdqytJP
どうにか峠を越えたという感じで。
かずみは座ったまま足を延ばした。
もう先ほどのような、消え入りそうな儚さは無い。
かずみ「これからいったい何が起こるのかな?」
エニシ「ごめんなさい、言えません。一応、かずみさんは裏切り者ということになっていますので」
かずみ「そっか」
エニシ「だいぶ良くなったようですね」
かずみの様子を見ると、エニシは御幣を仕舞って魔法陣を解除する。
身体は未だに傷だらけだが、解毒は終わっている。
もうソウルジェムの自己治癒で十分直せる範囲だ。
エニシ「では、これにて失礼させていただきます」
かずみ「チャオ、ありがとう」
一礼をすると。
エニシは風に溶けるように、サッと消えていった。
ヒアデス星雲は解かれ、かずみたちは工場の屋上にいた。
降りしきっていた雨は止み、西の空は茜が差している。
一時間もすれば、本物の星空が見滝原を覆うだろう。
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