過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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349:名無しNIPPER[saga]
2016/06/05(日) 19:17:24.81 ID:UaoAV2yRP

 マツリははにかんだように笑う。


 よかった。

 言葉だけじゃ無理でも、お金なら少しは沙々さんの心に届いたみたいだ。



マツリ「沙々さんの言う通り、マツリはきっと長くは生きられない。

     お父さんには悪いけど、このお金もたぶん使える日は来ないんだと思う」


マツリ「だから思い切って沙々さんに譲ることにしたよ」


沙々「そういうことじゃない・・・っ!」



 沙々は苛立ったようにマツリの胸ぐらをつかむ。



沙々「どうして私にここまでするんだよ!

    私、アンタに何か恩でも売っていたのか!?」



 マツリは静かに首を振る。



マツリ「マツリはただ後悔したくないだけだよ。

     マツリのせいで不幸になった人はたくさんいる。

     もしかしたらマツリが魔法少女になったのは、間違いだったのかもしれないけれど・・・」


マツリ「でも、それはマツリが弱かったからだよ。

     きっと魔法少女が奇跡を起こすことが間違っているわけじゃない」


マツリ「だから、魔法少女になっても辛いことばかりだったあなたには・・・、幸せになって欲しい」



 マツリは笑った。

 弱くても儚くても、確かに彼女は夢と希望を叶える魔法少女だった。



マツリ「それが魔法少女、日向茉莉の願いです」



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