過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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425:名無しNIPPER[saga]
2016/08/09(火) 00:20:39.69 ID:zcjM/8iqP

杏子「時々、夢を見るんだ」



 頭を下げる父親を見て。

 実の娘に許しを請う父親を見て。

 杏子の中で燻っていた呪いの感情が、一気に噴出した。



杏子「その夢の中で。父さんはアタシのことを、悪魔に魂を売った魔女と罵っていた」


杏子「与えられた奇跡なんかに意味はないって、アタシの力は人の心を惑わす邪悪な力だって」


杏子「何度も否定された」



 不完全なメフィストフェレスの表面加工がボロボロと剥がれ落ちていく。

 彼女の魂が煌々と脈打つ。



杏子「それが今度は、食うに困らなくなったから『許してください』だと?」



 ソウルジェムの枷が外れ、血のように赤い閃光が部屋に満ちた。

 怒りに満ちた表情の杏子は槍を振りかざし、切っ先を佐倉神父に向けていた。



杏子「テメェ、それでも父親か!?」



 間を置かず、佐倉神父の声が返る。



佐倉神父「それでも、父親なんだ」


杏子「!?」



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