過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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466:名無しNIPPER[saga]
2016/09/20(火) 00:14:54.62 ID:+nDLbOkoP

 案の定の答えだった。

 想定の範囲内、というより想定のど真ん中の返答だった。

 それでも、小巻は絶句せずにはいられなかった。


 この余りにも無責任な道化の態度には。



小巻「アンタ・・・!」


シイラ「逆になんで私たちが人間なんて守らなきゃいけないの?」



 小巻は歯軋りをする。



小巻「アンタだって・・・、アンタだって前は人間だったでしょう!

   ていうか、アンタの力を食らった魔法少女だって人間になるのよ!?」


シイラ「ああ、そういやそうだったね」



 逆光が差していて助かった。

 小巻はこの立地の偶然のお陰で、命拾いをしていた。


 もしもこの時のシイラの表情が見えていたら。

 間違いなく小巻は策も勝ち目も投げ捨てて逆上し、シイラに斬りかかっていただろうから。



シイラ「けれどもやっぱり、私や魔法少女に責任はないよね。そんなの魔獣に襲われる奴が悪いんだよ」


シイラ「別にいいじゃんか。魔獣なんていてもいなくても。

     壊れる奴は勝手に壊れるし、死ぬ奴はどう頑張ってもすぐに死ぬんだからさ」


シイラ「それで滅ぶ世界なら、滅べばいいんじゃない?」



 小巻は、戦斧を強く強く握りしめた。

 煮え滾る心とは裏腹に、頭の方は冷えて冴え渡っていく。


『雅 シイラとの和解』という選択肢が完全に消えて、むしろ小巻には迷いがなくなっていた。



小巻「理解したわ、アンタ嫌い」


シイラ「よく言われるよ」



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