過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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511:名無しNIPPER[sage]
2016/10/25(火) 23:29:46.31 ID:2uDGS4b5P

カガリ「・・・」



 カガリは自分の中で、何かが冷めていくのを感じた。


 それは酷くつまらなくて億劫だと感じると同時に、

 炎症を起こした傷口に氷を当てるかのように心地よかった。



カガリ「なんかもう、いいや」



 カガリは指を鳴らすと、マツリの身体の傷は急速に治っていく。


 マツリの回復という最後の『思い通り』を果たすと同時に。

 幼稚な欲望を詰め込んだ歪な箱庭は、少しずつ薄れて消えていく。



カガリ「おめでとう、お姉ちゃんの負けだよ」



 鬱蒼とした嘆きの森は消え失せ、そこにはどこまでも広がる青空があった。

 そこは洋館の最上階ではなく、初春の肌寒い風の吹き抜ける見滝原病院の屋上だった。



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