過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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名無しNIPPER
[saga]
2016/12/05(月) 01:03:04.73 ID:pcklMu+QP
そんな荒れ果てた小巻を救ったのは、美国織莉子だった。
いや、織莉子にも多少の打算はあっただろうから。これを『救った』と単純に断言するのはかなり賛否両論が飛ぶと思うが。
少なくとも小巻自身は救われたと感じた。
彼女は時に小巻と敵対し、時に対外的な圧力をかけてグリーフキューブの供給源を断ち、時に小巻を暴力で屈服させ。
そして長い時間、小巻の傍らに寄り添った。
「なぜ私にこんなにも付きまとうのか」と小巻が問うと、織莉子はこう答えた。
「あなたは昔の私に似ているから」。
なぜ自分は生きているのか、自分もそんな風に酷く思い悩んでいた時期があった。
何度も何度も生きることから逃げ出そうとした。
そんな折にインキュベーターが現れ、織莉子は『私の生きる意味を知りたい』と願ったという。
結果だけで言うなら、契約は失敗だった。
インキュベーターは直接織莉子には生きる意味を与えず、起こるべき未来を知る力のみを与えた。
けれど。
過程を含めて言うなら、契約は大成功だった。
織莉子は戸惑いながらも、幾重にも枝分かれした未来を見つめ、悩みながら選択し、そして少しずつ過去と現在と未来の因果関係を学んでいった。
『ありがとう』
選んだ未来を進めていく過程で、幾つもの感謝の言葉が織莉子の中に降り積もっていった。
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