過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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7:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/03(火) 23:06:18.58 ID:heb+2RdAP


 一瞬の後には戦いが始まっていた。
 お互いに魔法を撒き散らしながらドッグファイトを繰り広げるそれは、戦いというより戦争だったが。


マミ「ぐっ・・・!」


 速い、どころじゃない。
 空中戦ではおおよそ負け知らずのマミに対して、摩天楼の突き出る空中で互角以上に張り合うそれは前代未聞だった。
 リボンも銃弾も、この悪魔の見えない何かで全て撃ち落される。


マミ(飛んでいる訳じゃない、私と同じタイプの魔法で空中を飛び回っている!)


 力も技術も相手が上手。
 ならば。


???「!!」


 経験と狡猾さで出し抜いてやればいい。


マミ「すごい魔法だけれど・・・、経験の差が出たわね。あなた、真面目に戦ったことないでしょう?」


 蜘蛛の巣状の罠が悪魔を捕らえた。
 舞踏のように華麗な戦いで目を引き、仕組まれた罠で雁字搦めに縛り上げる。
 マミの十八番だった。


マミ「聞きたいことはたくさんあるけど・・・、とりあえず――」

???「帳(トバリ)」

マミ「!」


 気づいたら世界が一瞬でネブラ・ディスクのような異界へ染め上げられていた。

 気づいたら背後から刺されていた。

 気づいたら身体の自由が支配されていた。

 気づいたら自分のこめかみを銃で撃ち抜いていた。


???「残念だったな。私が魔法少女のままだったら、お前に躊躇無く引き金を引ける残酷さがあったなら」


  薄れいく意識の中で、残酷な布告が聞こえていた。


???「勝っていたのはお前だったのに」




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