過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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736:>>732-733にこれを追加してください・・・。[saga]
2017/03/30(木) 23:46:52.42 ID:1Epf03YUP


 彼女はたった一人で戦っていた。



 魔法少女になる前から、ずっと一人で戦っていた。

「願い事をなんでも1つ叶えてあげる」。

 その言葉を聞いたとき、すぐにあの病室を思い浮かべた。


 夕焼けオレンジ色の中で、優しくカーテンの揺れる、あの2人の部屋を。


 誰かのために願いを叶えることは、愚かなことだと聡いものは言うだろう。

 でもたぶん、彼女には他の選択肢なんてなかった。


 友達の前では、軽く明るく振る舞う彼女も。

 恋する相手の前では、臆病でしおらしい彼女も。

 恋敵の前では、不安に押し潰される彼女も。

 きっと、どれもが本当の彼女で。

 それは他の誰よりも、「普通の女の子」と呼ぶに値する姿だった。

 失ったものは、恋と友と日常と、そして命。




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