過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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775:名無しNIPPER[saga]
2017/04/27(木) 00:21:41.15 ID:jQ/GFCoBP

 しばしの沈黙の後。

 ふと思い立ったように、青い眼のインキュベーターは語り掛ける。



カミオカンデ「ところで、ぼく。奇跡を起こす方法を知っているかい?」


QB「素質のある二次成長期の少女の、感情エネルギーを変換する技術を――


QB「・・・」



 赤い眼のインキュベーターは、何度も繰り返し言ってきたであろう謳い文句を、途中で言い淀んだ。



QB「いや。奇跡を起こす方法なんてわからない、知らない」


QB「結局ぼくは、自分の力では何も成し遂げていなかったのだろう」


カミオカンデ「そっか、ちなみにぼくも知らない」


QB「・・・」



「精神疾患個体におちょくられた、屈辱だ」。

 赤い眼のインキュベーターはそう思った。



カミオカンデ「でもね、ぼく」



 青い眼のインキュベーターは目を細める。

 その表情は心なしか、笑っているようだった。



カミオカンデ「もしもこの世に。紛いものなんかじゃない、本物の奇跡を起こせる人間がいるのだとしたら」


カミオカンデ「彼女のような者こそ、それに相応しいと思わないかい?」



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