過去ログ - 贖罪の物語 -見滝原に漂う業だらけ-
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95:以下、2015年にかわりまして2016年がお送りします[saga]
2016/01/06(水) 00:27:58.28 ID:CFGBKx7zP

織莉子「1つずつ、説明していきます」



 そこまで言いかけて、織莉子はふと大事なことを思い返す。



織莉子「・・・その前に自己紹介です。私は美国 織莉子。

     ここ、見滝原の隣の町を縄張りにしている魔法少女です。

     私の魔法は『予知』。故に、私は皆様より少しだけ耳聡い」



 織莉子は一呼吸おいて、皆の瞳をしっかりと見返す。



織莉子「私は『私の町を未知の脅威から守るためにこの戦いに参加しています』。

    信用していただけるかどうかは、皆様にお任せします」



 自らの目的や特性を、偽り1つ無く曝け出す。


 これはもう、ほとんど無謀な賭けに近い行為だった。

 向こうがこちらを信用する保証もない。

 下手をしたら裏切らない理由すらもない。


 それでも織莉子はやらねばならなかった。

 疑心暗鬼に陥って、魔法少女同士で仲間割れなんて始まったら目も当てられない。

 状況は刻一刻と変化していることは、予知魔法を使うまでもなく明らかだ。

 一日でも早く、一刻でも早く。

 協力体制を築かねばならなかった。


 真偽の定かでない情報の真贋を見極めて共有し、見ず知らずの相手に命懸けの協力を仰ぐ。

 一歩でも踏み外せば即・ゲームオーバーの、綱渡りのような交渉だった。

 おまけにかつての暁美 ほむらのようなリセットボタンもない、一発勝負である。


 機械仕掛けのような冷静さと、途方もないリーダーシップが要求される大役だった。



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