25: ◆MOU5m1dgOuYK[saga]
2015/11/07(土) 19:43:42.71 ID:mAvfgZ3t0
「それは、俺じゃなきゃ駄目なんですか? 求人とかも出してると思うんですけど」
何故だろうか、その時はすんなりと言葉が出てきた。
不思議だったが、今は好都合だ、と思うだけだったが。
「あぁ、まぁそうなんだけどね。今年はどうもティンとくる人がいなくてね、今こうして僕が外に出ていい人材を探していたところなんだよ」
分からない話ではなかった。
芸能関連の仕事というのは、興味本位だったり、好きな芸能人に会いたい、とかいう、そういった理由で飛び込む人が多いのだろう。
そんな理由を悪くは言わないが、能力が無い人が多い年代があっても不思議ではない。
それは芸能関係に限った話ではないが。
「それで、なんですか、俺に、ティンと来た、と?」
「その通り。君、人と話すのは苦手かもしれないが、素の能力が相当高いんじゃないか? なんだかそんなオーラがあるよ」
正直驚いた。
能力が高いかどうかは分からないが、話すのが苦手、なんてことを見抜かれたことに。
「すごいですね、そんなことが分かるんですね」
「そうだねぇ、僕に凄く似てるから、君。雰囲気とかで分かっちゃうよ」
「え、そうなんですか?」
こんなにフレンドリーに話す人が俺と同じだなんて信じられなかった。
「何ならこの後時間あるかな? 少し話もしたいし、喫茶店でも行こうよ」
「え、まぁ、時間はありますけど」
「そうか! じゃあ行こう、もちろん僕の奢りだよ」
別段断る理由も無かったので、ついて行く事にした。
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