27: ◆MOU5m1dgOuYK[saga]
2015/11/07(土) 19:52:29.01 ID:mAvfgZ3t0
「そうか、それは、災難だったね。僕の時はそんな奴はいなかったんだがね」
「はは、時代の流れですよ」
「最近の若者は怖いねぇ。と、本題だ。率直に聞くが、うちで働いてみないか?」
「そうですね、そういわれても、どんな業種かも分からないので……」
「アイドル事業さ。君にはプロデューサーを頼みたい」
そう言われても、という感じだった。
プロデューサーという仕事を知らないわけではないが、俺に出来るか、というのが率直な感想だった。
「プロデューサー、ですか?」
「そう、アイドルのプロデューサー。やってみない?」
「それは、俺に出来ますかね? 俺、話したとおり全く人と話せなくて」
「いや、確かにそうかもしれないが、最近新しく入った子のプロデューサーが決まっていなくてね、君みたいな人を探していたんだ」
「いきなりプロデュースを任されるんですか?」
「まぁ、それでもあんな頭のいい進学校で学年トップだったんだ。地頭が相当いいだろう?」
「まぁ、そうですけど」
確かにそうだ。
特別な勉強をしていたわけではないが、割と簡単に1位が取れてしまったのだ。
多少地頭もいいだろう。
「今君を逃したら君以上の人材は見つかりそうに無いんだ! 頼む、この通りだ!」
そう言って深く頭を下げる部長。
「わかりました、わかりましたから頭を上げてくださいよ」
「やってくれるのかい?」
「まぁ、俺もこの後仕事が見つかる保証も無いですし、部長さんは、なんだか俺に似てる気がしますし」
「そうか、本当助かる! ありがとう!」
そんなこんなで、俺は流れ流されアイドルのプロデューサーになったのだ。
そしてここで、第2の俺の人生を変える、彼女との出会いがあったのだ。
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