6:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 21:56:06.95 ID:K0pC2q+ao
私も和ちゃんのことは好きだった。
けど私のそれは「恋愛」だったのか「友情」だったのか、はっきりは判らなかった。
少し前まで姉と和解するために強くなることばかり考えていたのだから仕方がないだろう。
7:名無しNIPPER[sage]
2015/11/04(水) 21:59:48.87 ID:kQoBH1S8O
和咲も久咲も好きなので期待
8:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 21:59:52.37 ID:K0pC2q+ao
和ちゃんが転校してからは毎日電話をするようになった。
携帯を買ってからはメールもするようになった。写真の遣り取りもした。
毎日が楽しかった。
楽しくて、でもどこか後ろめたさがあった。
9:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:09:07.35 ID:K0pC2q+ao
2年生になり暫くして、清澄高校麻雀部は廃部になった。
そしてその時、自分の感じる後ろめたさの正体に気が付いてしまった。
10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:09:54.60 ID:K0pC2q+ao
それでも時々、心が軽くなることがあった。
「恋愛」にしろ「友情」にしろ、私は和ちゃんのことが好きなのだと純粋に思えたとき、和ちゃんのことを大切にしたいと思えたとき、私は私の心を洗い流すことが出来た。
けれどそれは一時的なもので、心に根付いた黒いそれは直ぐにまた芽を出した。
11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:14:50.69 ID:K0pC2q+ao
そしてあの日、私は初めて、和ちゃんからの電話とメールを無視した。
何度も鳴る携帯に、私は罪悪感に押し潰されそうになった。
そして同じくらい、何と言うか……楽だった。
12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:16:08.15 ID:K0pC2q+ao
「用事」が多くなるにつれ、私はどんどん上手く話せなくなっていった。
時には自己嫌悪から不機嫌な声で電話にでたこともあった。
それでも和ちゃんは私の下手な言い訳に、毎回付き合ってくれた。
13:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:21:58.41 ID:K0pC2q+ao
どっちから言ったかのは憶えていない。ただもうそういう雰囲気だった。
こういうのも自然消滅というのだろうか?
その日は特に何も感じなかった。
14:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:26:22.74 ID:K0pC2q+ao
――
――――
朝6時、目覚まし時計が鳴っている。
15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/04(水) 22:29:33.47 ID:K0pC2q+ao
あれから彼女とは2回程しか会っていない。
それに「会った」といっても、本当に顔を合わせた程度だ。
彼女のプロ入団祝いでも気まずくて、二言三言話して逃げてしまった。
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