7:名無しNIPPER[saga]
2015/11/05(木) 08:41:55.54 ID:rQcaaij1O
しばらく黙り込んでいた明石は加賀に振り返る。加賀は困惑した。明石が深刻そうな表情だったからだ。提督が居るか居ないかただそれだけなのに……
明石「居ると言えば、居ますが……」
明石の不可解な表情。そして曖昧な言葉に加賀は「疲れているなら入渠した方がいい」と言った。電が出掛けているここ数日、秘書艦を務めているのは明石だからだ。
加賀「あまり無理は良くないわ」
加賀はそう言って明石の横を通りすぎ、鎮守府の闇に足を踏み入れた
そしてすぐに加賀らしき悲鳴が上がった。明石はやれやれ。と、息をつく。もっとも、なれろと言う方が無茶だった
加賀「あ、明石さん……」
加賀は大破していた。体ではなく、心が。だから明石は加賀から書類を受けとると、「わたしが先に入渠していいですか?」と、苦笑する。加賀は激しく首を振った。「疲れているのは私……そう。私」加賀はとりつかれたようにそう言って走り去る
明石はそれを見送り、執務室に戻った。提督はどうした?と、やや理解していない様子だ。明石は困った顔で自分の頭を指差す
明石「提督、それは帽子ですか?」
明石の言葉に提督は怪訝そうな顔で帽子を取る。クマのプリントされた可愛い布地の帽子だった
提督「そうだが……?」
提督は困惑し、明石は手を上げ首を振る。早く帰ってきて……電ちゃん。願いを込めて天井を仰ぎ見る。目眩がした
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