過去ログ - 周防桃子「喫茶店のホットケーキ」 -SS速報VIP

過去ログ - 周防桃子「喫茶店のホットケーキ」

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10:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:50:13.90 ID:c0PpYzZB0
話が亜利沙さんに対することで白熱してきたところで、まずはコーヒーが運ばれてきた。

「砂糖とミルクはどれくらい入れるんだ？」

「……どれくらい入れたらいいかな」

以下略

11:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:54:34.73 ID:c0PpYzZB0
「熱っ」

唇に触れただけで思った以上に熱くて、一度、カップから唇を離してしまう。

「熱いか」

以下略

12:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:55:05.94 ID:c0PpYzZB0
そうしていると、足音と、いいにおいが近づいてきた。店員さんがホットケーキを持ってきたのだ。店員さんはホットケーキが乗ったお皿と、それから、何かのシロップが入っている容器を置いて、また戻っていった。

「これが、ここのホットケーキ？」

「そうだな。うん、まさしく『喫茶店のホットケーキ』って感じ。これが食べたかったし、食べさせたかったんだよ」

以下略

13:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:55:42.66 ID:c0PpYzZB0
バターを塗って、それから、蜂蜜をかけて……。

「じゃあ、いただくね、お兄ちゃん」

「ああ。たっぷり……はないが、どうぞ、召し上がれ」

以下略

14:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:56:11.35 ID:c0PpYzZB0
「んっ」

サクッ、と想像通りの心地良い食感がして、香ばしさが鼻を抜けた。それだけじゃなくて、中はふわふわで、しっとりしていて……。

「おいしい……」

以下略

15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:57:07.81 ID:c0PpYzZB0
「どうだ、桃子」お兄ちゃんが言った。「このホットケーキは、お気に召しましたかな？」

「……うん」桃子はうなずいて言った。「おいしいよ、お兄ちゃん。とっても……とっても、おいしいよ」

そんな桃子の反応が意外だったのか、お兄ちゃんは一度、目を丸くして桃子の顔を見ていた。でも、すぐにそれはほころんで、「そうか。それは良かったよ」と言った。

以下略

16:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:57:37.36 ID:c0PpYzZB0
「……苦い」

「あ、そう言えば、砂糖もミルクもまだ入れてなかったか」

「……うん」

以下略

17:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:58:15.83 ID:c0PpYzZB0

――

喫茶店から出ると、また、カランコロンとドアのベルが鳴った。

以下略

18:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:58:42.36 ID:c0PpYzZB0
「……お兄ちゃん」

「なんだ？」

「また、いつか、ここに連れて来てね」

以下略

19:名無しNIPPER[saga]
2015/11/06(金) 13:59:17.00 ID:c0PpYzZB0
終わりです。

周防桃子さん、誕生日おめでとうございます。

読んで下さってありがとうございました。

20:名無しNIPPER[sage]
2015/11/06(金) 14:19:51.24 ID:PC1RBzV/o
おつ

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