過去ログ - 兄「伝説の剣を引き抜きに来たら妹に先越された……」
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133:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 23:55:57.98 ID:8iwwv+gr0

勇者「安心していい。あたしが邪神を倒したら、すぐ自由になれるから。あとは全部、任せてくれればいい」

魔女『一人ですべてカタをつける気か、勇者殿』

勇者「うん。今のあたしなら、邪神とも互角以上に戦えるはずだから」

兄『だからって一人で戦いに行く奴があるか!!』

魔女『いや、水さして悪いがキサマが言えた義理じゃないからな?』

兄『うぐっ!?』

勇者「……ふふっ」

魔女『?』

勇者「やっぱり、あなたがいれば安心できるかな。息、ぴったりじゃないですか」

魔女『い、いやな、別にこやつとはまだその、そういった踏み込んだ間柄じゃないからな?

 そういうのはもっとお互いに知り合ってからで……』シドロモドロ

勇者「まだ、ってことは脈アリですか? 兄さんも隅に置けないなあ」クックック

兄『いや、こういう甘ったるいのってもう胸焼けしてるから……。とにかくここから――』

勇者「兄さん」

兄『!』

勇者「……今までありがとう。ごめんね」ダダッ

兄『ど、どういう――おい、行くな!! ちゃんと話を――くそ!!』ドン

魔女『……あの様子、まさか死ぬ気じゃ……』

兄『縁起でもないこと言うな!!』

???「その通りですよ。魔女様はなかなか鋭い。ギュィィィィン」コツコツコツコツ

兄『なっ! その笑い声……マシン王!?』ドコダ!?

マシン王(魔王)「四貴皇の相手、お疲れ様でした。なかなかの逃げっぷりでしたね、勇者兄様? そして――」

魔女『……父、上?』

兄『え?』

マシン王「ギュィィィィン。惜しかったですね、あとほんのちょっと前でしたらまだ、魔王陛下の意識は残っていたというのに」

魔女『……そういうことかよ!! キサマ、父上の体を兵器に改造して使っておったな!!』

マシン王「ええ。魔剣のデータ収集のためには、どうしても強靭な肉体を持つ生命体が必要でしたから。生憎と、ワタシの部下は機械ばかりでして。

 魔剣士としての彼には、アナタもあっているでしょう? 服従回路のせいで正体は明かせませんでしたが」

魔女『……ふん。それで挑発しているつもりか、ガラクタが。わざわざ死んだふりまでして、今更そんなことの種明かしをしに来たのではあるまい』

マシン王「ええ。ワタシはね、お二人にも聖剣の真実を知っていただきたく参上したのです。

 どうせ身動きできないのですから、どうかご清聴くださいませ」

兄『聖剣の……』

魔女『ふん。キサマのような小悪党の口から語られる真実、如何程の価値があるものか』

マシン王「そう邪険になさらないでください。きっと気に入っていただけますよ。

 勇者様を待ち受ける、悲しい運命の物語は、ね。ギュィィィィン」


――邪神の塔・空中回廊

勇者「……あなたまで、あたしの邪魔をするの……エルフ騎士、さん?」

エルフ騎士「それは貴方次第ですよ、勇者様」チャキッ


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