過去ログ - 兄「伝説の剣を引き抜きに来たら妹に先越された……」
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名無しNIPPER
[saga]
2015/12/13(日) 21:44:27.19 ID:iTtCWfl10
兄「ヘァァァァァァ! シュワッ! シュワッチ!!」
エルフ騎士「魔女殿!! 倒れたまま動かないぞ、どうしたんだ!!」
妹「エルフ騎士さんダメです! 飛び降りたら貴女まで動けなくなります!!」
エルフ騎士「あああああっ! 兄殿、頼む!!」
兄「ヘァッ――!! シュワッ!!」
エルフ騎士「ふう、なんとか降りられた。魔女殿!!」
妹「どうなんですか、エルフ騎士さん! 魔女さんは!! 無事なんですか!?」
エルフ騎士「……いや、無事じゃない。致命傷だ……が、幸いというかなんというか。
本来なら失血死するような重傷を負ったところで体が石化して、実に危ういバランスで命を取り留めている……」
妹「それって、生きてるんですか? 生きてるんですよね!?」
魔神「でも石化を解いたら死ぬよ、彼女。悪運が強いというかなんというか」
エルフ騎士「!! な、何者だ!!」
妹「この気配……邪神と同じ!? ううん、もっと禍々しい――まさか!!」
魔神「しかし、これは驚いきだな。そっちの大きいのは次元エネルギーの応用なのか? こんな使い方があったなんて」
エルフ騎士「おい、無視するな!! 私は何者だ、と訊いたんだ。どうせ敵だろうが、答えろ」
魔神「怖いな、そんな目で睨むな。私は魔神という。この世界を滅ぼしに、別次元からやってきた。
ちなみに、君たちが次元の門を開いてくれたことと、聖剣を破壊してくれたお陰で私は今、この場に立っている」
エルフ騎士「な、なんだと!!」
妹「……聖剣の知識にあった、第一始祖文明を滅ぼした現況。異次元から呼び込んでしまった最悪の破壊の化身!
でも、聖剣がなくなったからって、いくらなんでも早すぎる!! 邪神を倒してまだ数時間と経ってないのに!」
魔神「まあ、運がなかったんじゃないのか? 君たちというか、この世界に。
たまたま因縁の深かったこの世界の様子を眺めていたら、たまたま聖剣が破壊されて、たまたま都合よく次元の門が開いた。
私にとってはまさに僥倖だったがね、ハハハッ――さて」ブワッ
エルフ騎士「!! 妹殿、下がって!!」ジャッ
エルフ騎士「ギガントブラザー!! やつを蹴散らすぞ!!」
兄「ヘァ!!」ヨウシャナンカシネエ
魔神「どうやら聖剣を破壊してくれたのは君たちのようだね。ありがとう。本当にありがとう!」ゴゴゴゴゴゴゴゴッ
兄「シュワッ!!」ブンッ
魔神「トゥ!」ペシッ
妹「うそっ、今の兄さんのパンチを、片手で――」
魔神「せめてもの礼だ。最大限派手に殺してあげようか! 次元魔法――ギャラクシアンエクスプロージョン!」ズドォォォォォォォォォォォ
兄「ヘァッ!?」ドドーン
エルフ騎士「ぐわあああああああああーっ」
魔神「さあ……ショウタイムだ」
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