過去ログ - 「偽りだらけの魔王討伐、始めました」
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15:名無しNIPPER[saga]
2015/11/08(日) 19:27:23.03 ID:kiKX5uP40
(領主がこちらを見る。周囲の男たちが一気に緊張する。懐に手をやるもの、手を腰の後ろに隠すもの。合図に即応できる態勢に入っている)

(領主の落ち窪んだ眼が俺を観察している)

「今までは不運にも、こうして近しくお話する機会がございませんでしたが、領主殿と祖父は親しい間柄だったのですよね? 領主殿さえよろしければ、是非、祖父の存命中のお話をお聞かせ下さいませんか」

「私はすぐにも国を離れる身です。その前に、少しでも心残りを少なくしておきたい。不躾なお願いとは重々承知ですが、祖父の所有していた大型艦の話や、祖父がどういう事業をしていたのか、お聞きしたいのです」

(領主が笑う。こいつはうちの窮乏を知っている。俺を嘲笑っている……)

領主「(…)様がお望みであるなら、喜んでお教えいたしましょう。ええ、私が今手掛けている商売の話なども交えながら。祝宴が終わったら、私の居室までおいでなさい。面白いものを見せて差し上げよう。明日、船に載せる『荷』なのですが」

「楽しみにしています。きっと滅多に見られない稀少品であることでしょうから。……おっと、もう着いてしまった。領主殿とはもっとお話がしたかったのですが」

領主「なに、まだまだ時間はたっぷりとある。今後とも、よい間柄であれば、ね」

「ええ。……私もそう願います」

(ドアをノック。領主の来室を告げて、部屋に入る)


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