過去ログ - 【ゆるゆり】BAR Funamiの日常
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12:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/09(月) 00:38:55.62 ID:Ms5wpsxYo
意味深な言葉に、どういうことかを皆がそれぞれ推測していると……綾乃は残った分をきゅっと流し込み、立ち上がった。


綾乃「ありがとうございました。おいしかったです」

結衣(えっ?)

綾乃「お代、置いておきます。それじゃ」

京子「え、ちょっ、待……!」


もう行っちゃうの!? という全員の視線を浴びながら、来店時とは違いしゃっきりした歩き方で綾乃は出口へ向かった。先ほどは頼りなげだったポニーテールが、今はしなやかに揺れている。


結衣「お、お客さん……!」

綾乃「急いでるので、すみませんが」


綾乃はすっとお辞儀をすると、からんころんとドアを開けて出て行ってしまった。

グラスを傾けていた先ほどよりも静かな沈黙が一瞬流れると、スツールの椅子ごとくるりとカウンター側に向けた京子が、残ったカクテルをちょっと飲んでつぶやいた。


京子「おかしいな、そんなにまずかったかな」

結衣「おい京子……!」ふるふる

京子「マスター腕落ちてないよね? それともあの人やっぱりキウイ嫌いだったかな……」

ちなつ「そういうことじゃないんじゃないですか!?」

京子「へ?」


みんなの言いたいことを全然理解してない京子に、席をつめてちなつが詰め寄る。


ちなつ「あなたが変なことするから、気分悪くして帰っちゃったんですよ!」

京子「えーそうかなー」

結衣「それしか考えられないだろ! 何が『君の瞳に乾杯』だよ! 白黒映画か!」

あかり「さっきのお客さん、あんまりバーとか慣れてないみたいだったけど……」

結衣「そうだよこれ見ろ! あの人カクテル一杯しか飲んでないのに一万円置いて帰っちゃったぞ! おつり渡す暇さえ無かったじゃないか!」

京子「それは結衣が悪いんじゃないのか!?」


先ほどとはうってかわってやかましくなる店内。

この一連が日常といえば日常ではあるが、本気で新規の客をつかみたいマスターは、苦い顔をしていた……。



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