過去ログ - 【ゆるゆり】BAR Funamiの日常
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50:名無しNIPPER[sage saga]
2015/11/09(月) 01:16:43.14 ID:Ms5wpsxYo
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「歳納京子さんという女性についてお話を伺っているのですが、何か知っている事はありませんか?」


翌日、私は朝からBAR Funamiの近隣の住宅街を回って聞き込みをしていました。

昨日彼女が口走った「家はすぐそこ」という情報が本当ならば、何かしらの情報がつかめてもいいものです。しかしお昼を回るまで聞き込みを続けても、「歳納ってなに? 苗字なの?」という反応の人ばかりで、有益な情報はひとつもつかめませんでした。

恐らく歳納京子は偽名……だとすれば本名は別にあるのでしょう。偽名を複数持っていて、あのバーでだけ歳納京子という名前を使っている可能性も考えられます。


夕方になると、京子さんは今日もしっかりとバーにやってきました。

そこで幸運にも私は、京子さんがバーのある通りに入る曲がり角から出てきた姿を発見できました。それはお店から東側……マッピングの結果から今日私が帰るだろうと睨んでいる方向です。

更にいえば、二日目の出来事も思い出しました。あの日京子さんは偶然友人の車に話しかけられ家まで送っていってもらったようなのですが、彼女は西の方向に歩いていき、そして車に乗って反対方向へと走っていきました。つまり西の反対側……東の方向に家がある確率は高いです。

たくさんのヒントを得た私は、気合を入れてお店の東側の地理を予習します。

今回こそは……決めてみせる。





京子「じゃーね〜、ばいびー」カランコロン

結衣「はいはい。ったく……」


夜11時ごろ。京子さんはほどよく酔っ払ってお店を出てきました。


りせ「……!」


そして、こちらの予想通り……彼女はここにやってきたときの曲がり角を曲がり、東の方向へと直進していきました。読みどおりです。

ここから東の方には電車の線路があるため、その線路を越えないのなら必然的に逃げ道は狭められることとなります。ここまでの3日間とは尾行のしやすさが違いました。


京子さんの歩き方だって、ここまでの間で把握しています。彼女は常に警戒しているわけではなく、隙を見せているように歩きながらある一瞬を見計らって一目散に消えるのです。

幸いにも通っている道はこの時間帯でも車どおりや人通りが多いため、いつもより距離を縮めてみても不自然にはなりませんでした。


―――今日はいつもと違う。いける気がする。

そんなことを考えながら、京子さんの頭のリボンを追い続けました。


京子さんは歩くペースを変えることもなく、すたすたと普通に歩いていきました。

この辺りは事務所の近くなので、私は毎日のように通っている道です。近隣の道路はもちろん、このあたりの家の庭の形状までわかっています。もしここを撒きの起点にでも使おうものなら、むしろ私が有利になります。



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