過去ログ - 【安達としまむら】みずいろはなび
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6: ◆FRtTimAs0A[saga]
2015/11/09(月) 20:55:27.92 ID:VG1tHPTM0
「そもそも、付き合うって、どういうことなんだろ・・・」
どこからか湧き上がる恥ずかしさで潰れそうになりながらも、震える手で会話を押し開く。
これはきっと、こんなことで恥ずかしがる自分が恥ずかしいという、複雑な気持ちなんだと思う。
「んー・・・まず、恋をしてー・・・好きって言い合って・・・?」
「うーむ・・・」
なんともあやふやな言葉が、頼りなさげに出てくる出てくる。自分一人が取り残されてるわけではないとわかり、悪いと思いつつもホッとする。
「えー・・・あ、あとは、抱き合って・・・ちゅ、ちゅー・・・とか・・・」
もごもごとくちびるがスピードを落とすたび、その言葉が、ほっぺと耳たぶを赤く染めていく。けど。けど。
「へぇー、ち、ちち、ちゅー、ねぇ・・・」
わたしのほうはブレーキを踏めなくって、一気に赤い実が、ぱぱーんとはじけてる。まちがいなく。
まぶたの裏に浮かんだのは、淡い光。
「じゃじゃ、じゃあ、恋ってなんだろ!?」
動揺を声に出さないように意識すると、かえって舌は回らないもの。
食い掛かり気味の早口か、カミカミの呂律か、それともその両方が、やたらと変だったのかな、皿のような目で見つめられた。
負けじと見つめ返して、返事を待つ。
「んー、と、恋ってのは、誰かを好き・・・大好き?になる?こと、じゃないかな」
やっぱりふわふわ、曖昧で。
大好きっていうなら、私達は、恋してて、恋人?さすがにそれは違うってわかるけど。
多分この説明は間違ってないけど、何かが足りない気がする。
何だろう。テレビで特集でもやらないかな、今夜あたりに。
それとも。
ふわふわなことなら、ふわふわなひとに教えてもらうのも面白いかもしれない。
ふわふわな返事がすぐに想像できてしまって、なぜか、急に会いたくなった。
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