4:名無しNIPPER[saga]
2015/11/11(水) 19:32:10.58 ID:tHyMIFZj0
事務所の階段を上がるにつれて、女の子のはしゃいだ声が大きくなる。
次第に甘い匂いも濃くなってきて、ほら、やっぱりもうパーティーが始まってる。
きっとドアを開ければ、爆弾みたいにチョコレートと、コーヒーや紅茶の混ざった香りが飛び込んでくるに違いない。
起爆スイッチを押す気分で、ドアを開けた。
「おはようございますっ」
「おはようっす響子ちゃん! こっち、こっちに来てくださいっす!」
事務所に入るなり、ソファーに座ったままの沙紀さんが大きく手招きした。
「沙紀さん、どうかしたんですか?」
「あの人がいない今しかチャンスがないから、早く来て!」
珍しく沙紀さんが焦ってる。あの人って誰だろう?
チャンスがないっていうのもよくわからないけれど。
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