1: ◆a/CmvfV8ng
2015/11/13(金) 03:09:11.91 ID:mB38WAWj0
ある日の昼下がり事務所で仕事をしていると凛に声をかけられた。
凛「ねぇ、プロデューサー相談があるんだけど」
P「ん。どうした何かあったか?」
凛「別にそんなに大したことじゃないんだけど...」
何やら勿体ぶっている様子である。何かあったのだろうか。と思い一旦パソコンを閉じ凛の方に体を向ける。
P「いいよ。聞かせてくれ」
凛「その...プロデューサーってお菓子とか作れる?」
P「まぁ、簡単なやつならな」
凛「そっか」
P「でもお菓子と言えば凛だってバレンタインの時にチョコレート作ってくれたしアニバーサリーの時だって作ってくれただろ?」
凛「それはそうなんだけど...」
P「それで、お菓子作りがどうしたんだ?」
凛「今度、教えて欲しいんだ」
なるほど。素直じゃないなぁ。ちょっとここはからかってやろう。
P「でもそれならかな子とか愛梨の方が上手じゃないか?会ったら頼んどくよ」
凛「...うん。そうだね。ありがとう」
ちょっと寂しそうに凛が返事をする。
ああ、もう。素直に言えばいいのに。わかっててからかう俺も俺だけれど。
P「なんてな。わかってるよ、週末オフだろ?ウチ来るか?」
俺がそういうと凛の顔がパァァという音が聞こえんばかりに明るくなる。
そしてその後すぐにムッとする。忙しいやつだ。
凛「ねぇ、プロデューサー?」
低めのトーンで呼ばれる。怖い。
P「なにかな?凛さん」
凛「私の勘違いならいいんだけど...気付いてた?」
P「ん?なんのことだ?俺は世界一可愛いアイドルの凛とお菓子作れたら幸せだなー!って思ってな!」
この男、必死である。
凛「....」
沈黙を守る俺の担当アイドル。
P「オフの日も凛と会えるなんて幸せだなぁ!今から週末が楽しみだなぁ!」
依然として必死に女子高生をおだてる哀れな俺であった。
凛「もう...まぁいいか。それじゃあ週末プロデューサーの家に行くね」
どうやら機嫌は直ったみたいだ。ちょろい。
P「ああ、俺も準備しとくよ」
凛「それじゃ、私仕事行くから」
P「行ってらしゃい、気を付けてな」
凛「うん。行ってきます」
そう言って凛は事務所から出て行った。楽しそうに愛梨のアップルパイプリンセスを口ずさむ凛の声が聞こえた。
階段は音が響くので丸聞こえである。可愛いやつめ。
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2: ◆a/CmvfV8ng
2015/11/13(金) 03:09:43.12 ID:mB38WAWj0
そして時は流れて、待ちに待った週末。
凛と約束したときはからかっていたがぶっちゃけめちゃめちゃ楽しみである。
午前中からウキウキしながら待っているとインターホンが鳴った。
鍵を開けてドアを開く。
3: ◆a/CmvfV8ng
2015/11/13(金) 03:12:05.68 ID:mB38WAWj0
凛「靴ぐらい揃えなよ」
P「すまんすまん、どうも自分の家だと適当になっちゃってな」
凛「ふふっ、なんだかいつもと反対みたいでくすぐったいね」
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