412: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 21:37:28.14 ID:2OatUY+M0
お祓い師「そういえばお前、何か具合でも悪いのか」
狼男「え、なんでですか?」
お祓い師「いや、この街に来た辺りから、たまにボーッとしてたり、顔をしかめたりしていたからな」
413: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 21:41:43.14 ID:2OatUY+M0
狼男「……確かにそうですね。向こうからすれば、お尋ね者の逃亡幇助をされそうになっているわけですからね」
お祓い師「何事もなく終わってくれればそれが一番いいんだけどな」
狼男「しかし、もし俺たちが関わったことがバレたら、この先の仕事に支障が出たりはしないんですか?」
414: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:10:15.20 ID:2OatUY+M0
お祓い師「長い間周辺諸国との国交を絶っていたから国を越えた商いは苦手と聞くな」
狼男「ですから、無神論者で商い上手の人間が、近年多く移り住んでいるとか」
お祓い師「俺も時代の流れに乗ったほうがいいのかね」
415: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:16:15.26 ID:2OatUY+M0
狼男「実際旦那はお人好しですよ」
狼男「今回の件も、欲しい情報は手に入ったんですから、向こうのことは手伝わずにすぐに目的地へ向かえば良いんです」
狼男「それなのに律儀に、教会を敵に回すリスクを犯してまで手伝っちゃうんですから」
416: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:19:32.39 ID:2OatUY+M0
*
417: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:27:55.62 ID:2OatUY+M0
狐神「頭痛がひどくての……」
お祓い師「だから飲み過ぎるなと言ったんだ。水をもらってこようか?」
狐神「……頼んでも良いかの」
418: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:30:26.42 ID:2OatUY+M0
狐神「……のう、おぬし」
お祓い師「なんだよ」
狐神「夫婦の契りをかわそう」
419: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:35:51.44 ID:2OatUY+M0
狐神「……以前おぬしは、わしのことを“同行者”だと言ってくれたな」
お祓い師「そんなことも言ったな」
狐神「じゃがわしにとってのおぬしは“依り代”じゃ」
420: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:38:30.19 ID:2OatUY+M0
狐神「それに応えられるだけの価値のある存在になりたい、ということなんじゃ」
お祓い師「……なるほど、言いたいことはわかった」
お祓い師「だがな狐神、そんなに気に病む必要はないんだ」
421: ◆8F4j1XSZNk[saga]
2016/03/02(水) 22:39:35.94 ID:2OatUY+M0
お祓い師「もったいないから灯りを消すぞ。いいな?」
狐神「……うむ、平気じゃ」
お祓い師(あの積んであった本がまだ気になるな……)
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