589: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:27:31.28 ID:/k9h7alf0
《雨女》
590: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:29:46.28 ID:/k9h7alf0
お祓い師「……それは難病なんですか」
やせ細った医者「難病ってほどではないよ。喀血したり、見た目は酷そうだけど命にかかわるほどのものではない」
やせ細った医者「まあ西のお国からの医療技術の伝来のお陰だね。薬を飲ませていれば平気だろう」
591: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:39:05.65 ID:/k9h7alf0
お祓い師「無理しないで寝ておけよ」
狐神「山にいた時よりはいくらかマシじゃ」
狐神「じゃがそれでも身体を起こすの億劫なほどであるのには変わりないわい……」
592: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:47:29.93 ID:/k9h7alf0
狐神「ぐぬぬ……」
お祓い師「苦いのは苦手なのか」
狐神「そうじゃ!悪いかのう!?」
593: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:54:41.90 ID:/k9h7alf0
*
594: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:58:50.44 ID:/k9h7alf0
若い道具師「いえいえ。自分もマタギのじいさんを連れ戻すのに馬車を使わせてもらえて助かりましたから」
若い道具師「それで、あのお連れの方は大丈夫だったんですか」
お祓い師「ああ、流行り病らしいが治せないものでもないらしい」
595: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:02:38.81 ID:/k9h7alf0
お祓い師「お互い大変だな……」
若い道具師「ですねえ……」
若い道具師「まあここで立ち話というのもなんですから、とりあえず中に入りましょうよ」
596: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:06:29.07 ID:/k9h7alf0
お祓い師(退魔師協会の受付を人外がやっているとは……)
若い道具師「僕も最初は少しだけ驚きましたよ。いや、皇国の文化は独特だと聞いていましたがこれほどとは、ってね」
お祓い師「……そういえばお前のその黒い肌、南諸島連合国の出身だよな」
597: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:07:51.02 ID:/k9h7alf0
若い道具師「これを利用して一般人にも使えるような退魔道具が作れないかって」
お祓い師「なるほどな」
若い道具師「退魔道具自体は南諸島連合国にもありましたけど、結局は専門家が使うもので」
598: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:08:51.04 ID:/k9h7alf0
若い道具師「神々と人々が契約を交わすという『式神』という文化。これは契約した土着神の加護を受けるという我々の発想に似たものでした」
若い道具師「この点に関しては退魔師や魔女において浸透しているという『使い魔』との類似点も見られますが……」
お祓い師(式神と使い魔、か……)
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