593: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:54:41.90 ID:/k9h7alf0
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594: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 21:58:50.44 ID:/k9h7alf0
若い道具師「いえいえ。自分もマタギのじいさんを連れ戻すのに馬車を使わせてもらえて助かりましたから」
若い道具師「それで、あのお連れの方は大丈夫だったんですか」
お祓い師「ああ、流行り病らしいが治せないものでもないらしい」
595: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:02:38.81 ID:/k9h7alf0
お祓い師「お互い大変だな……」
若い道具師「ですねえ……」
若い道具師「まあここで立ち話というのもなんですから、とりあえず中に入りましょうよ」
596: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:06:29.07 ID:/k9h7alf0
お祓い師(退魔師協会の受付を人外がやっているとは……)
若い道具師「僕も最初は少しだけ驚きましたよ。いや、皇国の文化は独特だと聞いていましたがこれほどとは、ってね」
お祓い師「……そういえばお前のその黒い肌、南諸島連合国の出身だよな」
597: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:07:51.02 ID:/k9h7alf0
若い道具師「これを利用して一般人にも使えるような退魔道具が作れないかって」
お祓い師「なるほどな」
若い道具師「退魔道具自体は南諸島連合国にもありましたけど、結局は専門家が使うもので」
598: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:08:51.04 ID:/k9h7alf0
若い道具師「神々と人々が契約を交わすという『式神』という文化。これは契約した土着神の加護を受けるという我々の発想に似たものでした」
若い道具師「この点に関しては退魔師や魔女において浸透しているという『使い魔』との類似点も見られますが……」
お祓い師(式神と使い魔、か……)
599: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:11:46.27 ID:/k9h7alf0
お祓い師(先日の天邪鬼の言葉が引っかかって、親父を探そうって気がどうも削がれちまってるけどな……)
若い道具師「そうでしたか。見つかるといいですね、その方」
お祓い師「……ああ、そうだな」
600: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:13:15.56 ID:/k9h7alf0
若い道具師「頼みますから試作品を勝手に持ちだしては物の怪退治に出向くのはやめてくださいよ!」
お祓い師「試作品、っていうのは……」
若い道具師「マタギのおじいさんに協力してもらって開発している、対魔の力が込められた弾丸です」
601: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:14:03.12 ID:/k9h7alf0
マタギの老人「…………」
蛇眼の受付嬢「え、えーっと。ついさっきこちらの窓口で新しい仕事の契約をしちゃったんですが……」
若い道具師「あーもう! たですか! 手に試作品を持ちだして依頼を受けるのだけはやめてくださいとなんども……!」
602: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:15:03.80 ID:/k9h7alf0
お祓い師「ああ、頑張れよ」
若い道具師「ええ、では」
蛇眼の受付嬢「気をつけていってらしゃーい」
603: ◆8F4j1XSZNk[saga ]
2016/05/06(金) 22:17:56.20 ID:/k9h7alf0
お祓い師「まあこの町の、そういった気質のおかげでちょっと助かったんだけどな」
蛇眼の受付嬢「と、言いますと?」
お祓い師「いや、俺の連れも人外でな。そいつが昨日から床に伏しちまったんだが」
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