112:名無しNIPPER
2015/11/20(金) 04:43:16.18 ID:bfPvCQgSO
乙です
113:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:21:12.28 ID:D4qOgycfo
◇
昼休みになった途端、俺はぐだあっと自分の席に突っ伏した。
114:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:21:42.37 ID:D4qOgycfo
ゴローは高いところが好きだ。
だから彼と昼食をとるって話になると、だいたい屋上に行こうって話になる。
本校舎の屋上。芝生とベンチのある憩いの空間。
115:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:22:08.79 ID:D4qOgycfo
空は青く澄んでいる。頭上にはツバメが飛んでいる。五月のツバメ。
ベンチの脇に置かれたプランターのパンジーを眺めながら、俺はコンビニの袋からサンドイッチを取り出した。
最初の頃は静奈姉が張り切って弁当をつくるって言ってくれたけど、俺のために早起きさせるのは申し訳なかった。
116:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:22:46.75 ID:D4qOgycfo
そんなふうに俺とゴローがぼんやり過ごしていると、高森と佐伯が並んで屋上にやってきて、
「おっす」
117:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:23:18.32 ID:D4qOgycfo
「そっか。どうしよっかな。何書こうかな」
悩み深そうに溜め息をつきながら、高森はたまごやきを食べた。
ときどき顔を合わせると、このメンバーで昼食をとることがある。
118:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:24:05.38 ID:D4qOgycfo
「でもねえ、違うんだよ」
「違うって何が?」
119:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:24:52.28 ID:D4qOgycfo
「たっくんはどうするの? 部誌」
「……どうすっかなあ」
120:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:25:20.72 ID:D4qOgycfo
そんな話をしていると、「あっ」という声がすぐそばから聞こえた。
どきりとする。
121:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:26:45.11 ID:D4qOgycfo
「……声、かけないの?」
そう言ったのは佐伯だった。途端に、三人の視線は俺に集まる。
122:名無しNIPPER[saga]
2015/11/22(日) 17:27:57.59 ID:D4qOgycfo
「じゃあ、ひょっとしてこないだ言ってた、たっくんの年下の女の子って、るーちゃんのこと?」
なんだ、年下の女の子って。
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