169:名無しNIPPER[saga]
2015/11/25(水) 22:40:43.22 ID:Xdnzlkp4o
変っていうか……いや、まあ、俺には関係ないんだけど。
「そっか。ふうん。じゃあ、がんばってね。おじゃましました」
「あ、先輩」
颯爽と去っていこうとした先輩の背中に、俺は声をかけた。
「先輩の名前、なんていうんですか?」
「嵯峨野連理」
と彼は言った。
「さがのれんり」
「紙とペンを貸してもらえる?」
俺が手元にあったルーズリーフとシャープペンを差し出すと、彼はさらさらとそこに字を並べ始めた。
嵯峨野 連理。
「すごい名前だろ? 五十五画ある。小学校高学年あたりから、テストのたびに書くのが大変だった」
小学生で習う常用漢字だけでできてるような俺の名前とは発想からして違う感じだ。
「かっこいいですね」
「どうかな」
と彼は照れ笑いしてから、再び背を向けて去っていった。
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