20:名無しNIPPER[saga]
2015/11/14(土) 12:25:23.68 ID:0oXNO4iLo
「絵の話じゃないです。文です」
「え、文?」
「なんですか、この文……」
「なんかまずかった?」
「まずいっていうか……」
なんとなく、不穏な気配が広がった。
いったいどこが気に障ったのか分からないが、段々と彼女の声は大きくなってきている。
妙な緊迫感。
「高森、どうしたんだよ。べつに普通のポスターだろ、これ」
「だって、これじゃ――」
俺は生唾を飲み込んだ。
「――これじゃ、普通の文芸部みたいじゃないですか!」
大真面目な顔で、高森はそう言った。
俺と部長はあっけにとられる。
「……いや、普通の文芸部だろ、うちは」
はあ、と溜め息が出た。何かと思えば、くだらない話だった。
「そうだけど! だからこそ勧誘ポスターくらい面白くしたいじゃない?」
その結果がトゥギャザーだろ、とは言わないでおいた。
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